会津塗り 写真

会津塗り

優美な意匠と堅牢な塗り。
職人技が注ぎ込まれた用の美

 会津塗は、お椀や重箱、菓子鉢など、昔から人々の暮らしとともにある漆器として親しまれてきました。その特徴は、堅牢な塗りと沈金、朱磨き、蒔絵などの優美な意匠。特に会津絵と呼ばれるうるし絵は会津独特のもので、筆に色漆を含ませ、丹念に模様を描いた漆器は、塗りの美しさと相まって見事な逸品となります。
 長い時代を経て洗練されていった漆器の形は使いやすく、機能的。見た目の美しさもさることながら、その形には器としての用途に対する、昔の人の知恵とこだわりが詰め込まれているのです。

 

Ceramics AIZUNURI

工房紹介

 

  • 会津漆器協同組合
    TEL 0242-24-5757
    〒965-0042
    会津若松市大町1-7-3
  • 鈴善漆器問屋
    TEL 0242-22-0680
    〒965-0037
    会津若松市中央1丁目3-28

会津塗の歴史

写真  会津の漆器作りの発祥は室町時代と伝えられますが、本格的に作られるようになったのは、天正18年(1590年)に蒲生氏郷が会津に入り、前任地であった近江から木地師や塗師といった職人衆を呼び寄せ、漆器作りを奨励したことに始まります。以後、代々の藩主によって会津漆器は、保護されていきました。
  寛政年間には、名宰相・田中玄宰が京都から職人を招き、蒔絵の技術や金箔の作り方などを学ばせ、技術や品質の向上に努めました。また、江戸に会津の物産会所を設けたり、長崎に運び、中国やオランダに輸出するなど販売にも積極的に力を入れていきます。  明治に入るとさらに技術の改良が行われ、現在では食器だけでなく、花器や文具など様々な製品が作られるようになっています。

職人の技を知る

写真 会津の漆器作りは分業制。お椀などの丸物と盆や重箱などの板物ではそれぞれ作る職人が違います。丸物を挽く木地師は丸物師、板物を挽く木地師は板物師と呼ばれ、それぞれ製材された原木から専門の漆器の形を生み出します。  
 成形された木地は塗師によって漆を塗られていきます。塗っては研磨し、塗っては研磨しという工程を繰り返し、しっとりとした気品のある艶を出していくのです。この塗りこそが漆器の出来映えを左右するといっても過言ではありません。色ムラがないように均等に漆を塗っていく手さばきは、まさに職人技。ゴミや埃がつかないように手早く短時間で仕上げるのが職人の腕のみせどころだといいます。
  塗りの次は加飾。蒔絵を行う蒔絵師、図柄を彫り、そこに金を埋め込む沈金師、漆絵を描く筆絵師などに分かれます。塗り重ねられ、艶光る漆器に華麗な装飾という新たな息吹が吹き込まれる瞬間です。
  それぞれの職人が己の技とこだわりの粋を一つの器に注ぎ込む。そうして出来上がる会津漆器だからこそ、美しい輝きと人の手が感じられる温もりを秘めているのではないでしょうか。近年、国内外の市場で通用するJAPANブランドの一つとして注目されている会津漆器。海外のお洒落な雑貨店で会津漆器を目にするのも遠いことではないかもしれません。