「世界を変えるデザイン」をご存じですか?
現在、先進国が売っている商品、「デザイン」は、
実は、世界の10%の人のためだけに作られています。
現状では、世界の90%、
発展途上国の人々のニーズは満たされていません。
しかし、海外の若いエンジニア・デザイナーたちが、
世界の90%の人々が必要なものを作り出そうと動き始めました。
遠い井戸での水くみをしやすいように、転がして運べる水タンク。
太陽光で料理ができる調理器、などなど。
「世界を変えるデザイン展」
http://exhibition.bop-design.com/#
http://chalow.net/2010-05-26-1.html
「世界を変えるデザイン」の中には、
今、日本の被災地に必要なものがたくさんあるように思えます。
そして、この災害で必要だったもの、今も必要とされているものは、
世界中の90%の人々が、
ずっと手に入れたいと願ってきたものではないでしょうか?
4月21日(木)の福島民報新聞に、
富岡町の中学生たちの声が掲載されました。
(引用)
私たちは福島県富岡町の中学生です。
今回の震災、原発事故により、やむやく故郷を立ち去りました。
今まで一緒に過ごしてきた仲間、先生方、
地域の方々と離れ離れになり、
連絡がとりたい人がいてもとれない状態が続いています。
「暖かい食事をする」
「お風呂に入る」
「洗濯した衣類を着る」
「仕事をする」
という当たり前の生活が 被災地にはありません。
~中略~
津波で家が流され、仕事場が流され、
家族が流され、仲間が流され、
毎日が苦しくて悲しくてつらい人、家があるのに帰れない人、
苦しむ理由はそれぞれですが、
みんな毎日先が見えない現実と戦い続けています。
今の政府の対応には不満が募っています。
もっと具体的に説明してください。
計画的避難区域に指定される地域はなぜそうなったのか、
漁業関係者が反対したのに低レベルの汚染水をなぜ海に流すのか。
この文章は仲間とメールのやりとりをしてまとめました。
中学生の考え方では伝わらないかもしれません。
こんな文章じゃ何も変わらないかもしれません。
全国に友達が散らばりました。電話で声を聞くだけです。
仲間に会えず毎晩泣いています。顔を向き合わせ話がしたいです。
大人は「もう戻れない」「戻るには十年かかる」と言っています。
なぜ大人はそういうことしか考えられないのでしょうか。
私たちは故郷に戻ります。
いつか必ず戻るとみんなで約束しました。
必ず戻ってくる、と約束してくれた君たちは、
国や行政機関ばかりにではなく、
ふがいない私たち、全ての大人に向かって怒っているんだよね。
全ての大人に向かって、必死の思いで、叱咤激励してくれている。
だったら、私たち大人は、一体何をすればいいだろう?
たくさんの優しさと、必要な知識を学び取り、
「ふくしま」へと戻ってきてくれる君たちには、
なによりも、君たちが輝き、
活躍できる「職場」が必要なんじゃないでしょうか?
君たちが高校を卒業するまでには、あと、たった3年。
大学を卒業するまでだって、たった7年。
大変だ!、国や、行政任せじゃ遅すぎますよ!
だって、国や行政は、
世界で一番、ビジネスが下手くそな組織なんだもの。
でもね、今回の災害で、
日本には、「世界を変えるコンセプト/概念」が
3つもあることが分かったんです。
1番目は、「もったいない」~MOTTAINAI~
2番目は、「現場」~ GENBA~
どちらも、英訳ができない、
日本独自のコンセプトだったけど、
ふたつとも、今まで世界には欠けていて、
これからの世界にとって、
とても必要な、重大で、大切な視点でした。
そして3番目、
それは、今回の災害で はっきりと分かったものです。
「ご近所の底力」。
日本の被災地で暴動が起こらず、
強奪や人殺しが発生しなかったのは、
国や行政の強制力では、ありません。
一人ひとりが、
それぞれの地域で、各々の現場を守り、
「ご近所の底力」を発揮して、
力強く、踏ん張っているからです。
だから、日本発の「世界を変えるコンセプト」、
この「3つの視点」を営業カバンの中に入れて、
世界中へ仕事を取りに出掛けましょう!
私たち一人ひとりが、営業マン、企画者、プランナーになって、
中学生たちのために、新しい名産品や産業、職場を作り、
虎視眈々と、「ふくしま」の大逆転をくわだてましょう。
人類史上、これほど世界中に名の売れた地名はありません。
そして、子どもたちは、「ふくしまに帰ってくる」のだから。
今朝、喜多方の里山で、うぐいすの初鳴きを聞きました。
春です。
「ふくしま」を売り込み、「ふくしま」を売り出す企画を立て、
みんなで、世界中へ仕事を取りに出掛けましょう!