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2019.01.11(金) 13:33 取材記事(教育旅行)長崎県立佐世保南高等学校が修学旅行で浜通りを訪れ、震災学習を行いました

大久ふれあい館のバルコニーから津波の高さを確認

語り部の阿部さんが久之浜からJヴィレッジまで案内

商業施設の皆さんへ寄せ書きをした色紙をプレゼント

Jヴィレッジの整備された天然芝に感動

[日程]
全体日程  平成30年12月4日から12月7日(3泊4日)
そのうち福島県滞在は12月4日~5日の2日間

[学校名・学年・人数]
長崎県立佐世保南高等学校 2学年225名、先生10名
(今回取材したのは、いわき市久之浜町、広野町、楢葉町の震災学習参加者60名)

[来県市町村]
いわき市久之浜町、楢葉町、広野町

[本県を訪れた目的]
 平成25年度から平成28年度を除き継続的に修学旅行で来県している。実際に本県へ足を運び、今まで知らなかった福島の被災の現状を見て聞くことで被災地へ思いを寄せることと、当初より行っているいわき総合高等学校と学校交流をするのが目的。

[取材内容]取材日:平成30年12月5日

 長崎県立佐世保南高等学校の60名は、はじめに、「いわき語り部の会」語り部の阿部忠直さんと佐藤トミ子さんの2つの班に分かれて、「いわき市地域防災交流センター久之浜・大久ふれあい館」で、津波被害の大きかった久之浜地区の震災当時から現在の様子を聞きました。
 続いて、全町避難をした自治体で最初に避難指示が解除された楢葉町では、さまざまな生活機能を集約したコンパクトタウン「笑(えみ)ふるタウンならは」を訪れ、一般社団法人ならはみらいの職員から町の現状を聞きました。復興の象徴となる「みんなの交流館ならはCANvas」では、復興拠点として整備が進んでいると説明がありました。
 次に、平成9年に日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして誕生し、震災後7年4カ月ぶりに一部施設が再開された、楢葉町と広野町にあるJヴィレッジで震災学習を行いました。震災で閉鎖になってから再始動するまでの話を聞いた後、新設された全天候型練習場を見学し、さらに、今回特別に天然芝ピッチへの案内もあり、生徒たちは実際に芝に触れて感動していました。
 今回の震災学習にあたり、生徒の皆さんから、語り部のお二人をはじめ、久之浜コミュニティ商業施設の浜風きらら、笑みふるタウンで働く皆さん、Jヴィレッジの関係者の皆さんへサプライズとして、支援の気持ちを綴った色紙が渡されました。皆さんは突然のことにびっくりされながらも、支援に対して感謝の気持ちを伝えていました。

[生徒のコメント①]
「実際に語り部の方からニュースを通してしか知らなかった震災の話を聞くことができ、津波がどれほど大きく恐ろしいものかを想像することができた。長崎へ戻ったら、今日教えていただいた“自分の命は自分で守る”ことの大切さを家族や友達へ伝えていきたいと思う。」
(2学年 森山 美穂 さん)

[生徒のコメント②]
「いわき市久之浜町は地震だけでなく、津波が来て火事まで起きたことを知り、とても大きな災害で大変だったということが分かった。私が住んでいるところは海から離れているが、津波は怖いものだと日頃から気をつけたいと思う。色紙は自分達で考え準備をしたが、福島へ訪問させていただいたことへの感謝の気持ちが少しでも伝わればうれしい。」
(2学年 一瀬 茉紘 さん)

[先生のコメント]
「修学旅行の計画を立てているときに、Jヴィレッジが営業を再開したとの報があり、今回はいわき市久之浜町だけでなく、楢葉町、広野町へも訪問させていただいた。Jヴィレッジは、福島第一原子力発電所事故の対応拠点としてテレビで映し出される姿の印象が強かったので、施設としての本来の姿をとり戻すまでの道のりとそのために尽力された関係の方々の思いにふれ、感慨深いものがあった。生徒達は、福島の皆さんが地域の復興へ向けて様々な取り組みをされている姿に接し、自分たちの日常を問い直し、人を思いやる心の大切さを改めて感じていると思う。」

(長崎県立佐世保南高等学校 主任 山西 善雄 先生)

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