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2017.08.31(木) 10:36 取材記事(教育旅行)新潟市立早通中学校が学校交流とボランティア活動のため来県。飯舘中学校と南相馬市小高区を訪れました。

「地域を元気に!地域の誇りに!」をテーマに学校の取組について紹介

ワークショップで自分の意見を発表

小高区の地域の方とボランティア活動

早中総踊りを披露し、小高区の地域の方と盛り上がる

[日程]
平成29年8月9日

[学校名・人数]
新潟市立早通中学校・有志31名

[来県市町村]
福島市飯野町(飯舘中学校のサテライト校)、南相馬市小高区

[本県を訪れた目的]
同校は、地元の新潟市北区の地域づくりに力を入れており、日頃から地域の防災マップの作成や、新潟県内最大の祭り「にいがた総踊り」などをアレンジした「早中総踊り」などで地域を盛り上げています。飯舘中学校が村の復興を考え「ふるさと学習」に取り組んでいるため、故郷について共に意見交換することを目的に学校交流を行いました。また、南相馬市小高区では、東日本大震災による原発事故の影響で、これまで区全域が避難区域として指定され、現在、指定は解除されたものの様々な課題が残っている中、復興のために前を向いて頑張っている小高区民を元気にしたいという想いから、ボランティア活動を実施するため来県しました。

[取材内容]取材日:平成29年8月9日
 
 飯舘中学校との学校交流では互いに学校紹介を行い、その後、8班に分かれて「地域の担い手として私たち中学生にできること」をテーマにワークショップが開かれました。研修で同日、飯舘中学校を訪問していた神奈川県の栄光学園中高生の生徒がファシリテータとなり、また、飯舘中学校の生徒の学習支援のため訪問していた上智大学の学生がアドバイザーとして助言するなど、複数校での合同交流となりました。
 中学生から出された意見として「地域を学び、よく知ること」や「地域のイベントやボランティア活動に積極的に参加する」、「地域の良さをSNSで発信する」など地域を活性化させるための多くの意見が飛び交い、互いにアイディアを出し合いました。
 学校交流の後は、南相馬市小高区において小高駅周辺のタイル清掃のボランティア活動が行われました。
 「小高を応援する会3B+1」の廣畑さんが中心となり、小高区長や老人会会長をはじめ、地元の住民の方々が集まり地域の方と交流しながら活動に励みました。
 ボランティア活動の後は、地域の方に対し元気あふれる早中総踊りを披露し、活動に参加した小高区民の方々からは、盛大な拍手と歓声が飛び交いました。

[飯舘中学校の生徒のコメント①]
「早通中学校は自分の意見を率直にはっきりと出しているところが刺激となった。他の学校と意見交換をすることにより、相手の意見に納得したり、感激するなど、自分の中で多くの気持ちが芽生えた。これまでは、飯舘村の村民や観光客について重点的に考えてきたが、今後は飯舘村全体について大きな視野で考えていかなければならないことに気が付き、新たな課題も見つかった。今回の学校交流ではたくさん勉強させていただいた。」
(3年生 大谷 結美 さん)

[早通中学校生徒のコメント①]
「飯舘中学校の生徒は、地域やふるさとに対する思いが熱く、特に郷土料理などをパンフレットに掲載するなど、参考にしたいことがたくさんあった。事前学習では、震災後の飯舘中学校がどのような取り組みを行っていたかについて学び、想像もできないほど大変な思いをされて現在に至ることを実感した。学校を訪問する前は、震災から立ち直れない方々もいるかと心配していたが、全員が明るく盛大に迎えてくれて本当に良い中学校だと思った。小高駅のボランティア活動では、住民の方々が震災前の故郷に対する思い出を大切にされていることが伝わってきた。自分たちが綺麗にしてみせる!という強い思いで清掃活動を行った。」
(2年生 武田 蒼天(そら) さん)

[早通中学校生徒のコメント②]
「飯舘中学校との学校交流では、多くの意見が参考となり勉強となった。特に、飯舘中学校の生徒が、村を全国に発信したい!という話を聞いた時は衝撃を受けた。自分たちも、早中総踊りを全国に発信したいと思った。飯舘村も学校も復興は完全ではないことを勉強してきたため、心配していたが、とてもきれいな校舎で皆が前向きで明るく、何より先生方も生徒も一緒になって復興に向け、自分たちができることは何かということを常に考えている様子がとても印象的だった。小高町は初めて訪れ、ボランティア活動をとおして小高区の皆さんのためになっていることがすごく嬉しく、私たちも元気をもらえた。今回、福島県で経験したこと参考に、更に自分たちにできることは何かを探し、これからも地域づくりに励みたいと思う。」
(2年生 青木 世璃 さん)

[先生のコメント]
「昨年はいわき市でボランティア活動を行った。生徒達には、福島県の現状を実際に見ることによって、自分たちに何ができるかを考えてほしいと思ったのがきっかけ。地元では総踊りの披露や、生徒たちが作成した防災マップを配布するなど、地域とのつながりを常に心掛けているため、日々取り組んでいることが今回の活動に繋がった。福島県で学んだことを地元に戻り、更に地域づくりについて追求し、実践していければよいと思う」
(早通中学校長 佐藤 文俊 様)

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