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2018.09.19(水) 10:19 取材記事(合宿)筑波大学陸上競技部長距離チームが白河甲子高原(西郷村)で合宿を行いました

合宿で着実に成長を遂げている部員たち

駅伝副主将の池田さん(左)と金丸さん(右)

2種目で前中学記録保持者である池田さん

箱根駅伝予選会に向けて猛練習を積んでいる

[日程]
平成30年8月12日から8月21日(9泊10日)

[学校名・学年・人数]
筑波大学陸上競技部長距離チーム
1~4年生 計42名 監督1名

[来県市町村]
西郷村

[本県を訪れた目的]
 同チームは、毎年夏に福島県白河甲子高原で強化合宿を2回実施しており、主に足腰を鍛えることを中心とした攻めのトレーニングが組まれ、個々の体力と走力向上を図っている。10月に東京都立川市で開催される第95回箱根駅伝2019予選会通過を目指し、競技力のレベルアップとチーム力を養うことが目的。

[取材内容]取材日:平成30年8月20日(取材場所:はなのや=合宿の宿舎)
 筑波大学の前身である東京高等師範学校は第1回箱根駅伝の優勝校で、箱根駅伝を創る中心人物になったのが師範学校出身の金栗四三氏。金栗氏は「長距離走を通して、粘り強さと創意工夫に富む学生育成の場」として箱根駅伝を構想しました。
 同チームは、その思いを受け継ぎ「筑波大学 箱根駅伝 復活プロジェクト」を開始。箱根駅伝構想の意に立ち返り、学生スポーツの本来あるべき姿を模索しながら、社会で活躍できる学生育成の場を目指しています。
 昨年、今年と同チームは大学3大駅伝の一つである全日本大学駅伝の関東地区予選会に出場。その予選会出場は14年振りのことで、チームは目覚ましい躍進を遂げています。福島の強化合宿では、この予選会で具体的に見えてきた課題をクリアすべく、厳しいトレーニングが課されていました。
 平成27年、筑波大学出身の弘山勉監督が同陸上競技部のコーチに就任してからは、福島で合宿を行っています。弘山監督は「白河甲子高原には、アップダウンのあるクロカンコースをはじめトラック、ロードコースが宿舎周辺にまとまってあるので、質量ともに負荷のかかる高地トレーニングを集中して行うことができる。福島はつくば市からも比較的近く、涼しい気候や温泉など、合宿に最適な環境が揃っている」と話してくれました。
 取材当日は、前日に1日で40㎞以上も走ったことから全体での練習はなく、それぞれがコンディションを整える疲労回復日。身体をケアする時間に充てたり、軽めのジョギングで調整したり、大学の研究課題に取り組んでいる部員もいました。疲労回復日にもかかわらず、取材、撮影にご協力いただき、ありがとうございました。


[学生のコメント①]
 「福島での合宿では、主に脚づくりと心肺機能を高めることを意識して走り込みをしている。堀川ダムの周回コースは車を気にすることなく走りやすい。大学で体育や健康を専門に学んでいることは、陸上競技をする上で大きな強みになっている。加えて、スポーツに偏ることなく、多くを学べるのが筑波大学のいいところ。チームには自分の知らないことを専門に学んでいる部員も多いので、とても勉強になる。進学時、ほかの大学からも声をかけていただいたが、筑波大学の陸上競技部に入ってよかった。競技は自分との戦いでもあるが、くじけそうになったときには、仲間が支えてくれる。弱い自分に打ち勝つためにもチームメイトの力が必要。今のチームで箱根駅伝予選会を突破し、自分もエースとしてチームのために上位に食い込みたい。」
(駅伝副主将 体育専門学群 3年 池田 親さん)

[学生のコメント②]
 「大学ではスポーツ栄養学の勉強をしているが、レベルの高い練習と同じくらい、ケガをしないための食生活と疲労回復策が大事。学んだことを少しでもチームに還元できるよう、しっかり勉強していきたい。はなのやさんでは、地元の食材をふんだんに使った料理を出していただくなど、栄養面でのサポートも充実していて、練習後の食事が楽しみ。福島での合宿も終盤に入り、気持ちも身体も辛くなっているが、互いに励まし合ってハードな練習をこなしている。去年、一昨年と箱根駅伝予選会を突破することができなかった。予選会まで残された期間は短いが、自分たちに足りないものを個々で見つめ直し、チーム全体の底上げを図っていきたい。」
(駅伝副主将 体育専門学群3年 金丸 逸樹さん)

[先生のコメント]
 「筑波大学では、国立大学として文武両道を実践する学生を増やしていく役割を担っており、勉強と競技活動の両立が基本。スポーツ(箱根駅伝)にだけ力を注ぐのではなく、社会貢献ができる人間力に富む学生を育てる使命がある。福島で合宿を行う理由として、練習環境が素晴らしい上に、合宿の補助金も大きい。私大と比べて運動部の活動資金がほとんどないので、専門のトレーナーが担当するような身体のケアや栄養面等を学生自身で考えなければならない。厳しい境遇だが、苦労して達成することに価値がある。箱根駅伝出場だけが目的ではないが、陸上競技(長距離)を続けている者にとって箱根駅伝出場は夢であり、大きなモチベーションになる。部員は均等に機会を与えられるので、自分の努力次第で人としてもアスリートとしても成長できることを感じてほしい。各部員が“新しい筑波大学の歴史を作る”という思いで頑張っており、チームの雰囲気も上がってきている。この調子で本番(箱根駅伝予選会)に合わせていきたい。」
(陸上競技部コーチ 男子駅伝監督 弘山 勉先生)

・甲子高原こども運動広場
・きびたきの森トレーニングコース
https://www.vill.nishigo.fukushima.jp/kanko/sports/shisetsu/cat/
・堀川ダム
http://www.pref.fukushima.jp/kasen/seibi/dam/damusyogenn.htm#hokkawa

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