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登山と旅のコース案内

浜通りエリア日帰り

太平洋を望む感動の景色が待つ鹿ろうさん

ライティング・カメラ:宇佐美博之

太平洋に面した福島県新地町に位置し、「海を見ながら登れる山」として知られる鹿狼山(かろうさん)。標高は430mと低いのですが、周りに高い山がないため、眼下の太平洋の展望はもちろん、遠く宮城県の金華山まで望む感動の景色を初心者の方でも楽しめます。今回は御来光に合わせて早朝に登り始め、昼前には山麓の露天風呂でのんびりできる短いけれど満足度の高い山旅をお伝えします。

  • 1鈴宇峠から蔵王展望コースを経て山頂へ
  • 2鹿狼山山頂からのご来光
  • 3新地町の復興風景と直売所
  • 4鹿狼の湯と松川浦

1 鈴宇峠から蔵王展望コースを経て山頂へ

新地町から宮城県丸森町へ延びる峠道脇に、鹿狼山登山コースマップの案内看板が目印の小さな駐車場があります。鈴宇峠の尾根道に上がれる蔵王展望コースです。山頂までは往復2時間弱のショートコース。今回は御来光の時間に合わせて早朝5時30分から登り始めました。

厳冬期の1月、東北・福島の山登りと聞けば雪に覆われた登山道が連想されますが、海沿いの浜通りでは、太平洋型気候の影響で冬でもあまり雪が降らないため心地の良い低山歩きが楽しめます。(参照:福島県の登山について(やまふくの人々))この日も登山道に雪はなく、夜明け前の出発で真っ暗な中、ヘッドライトの灯りだけでも歩きやすい明瞭な道が続きます。歩くこと50分、ケヤキの森コースと合流する山頂手前あたりに休憩ベンチがあり、そこから白んでくる太平洋と目指す山頂が見えました。

アクセス情報

マイカー(レンタカー):常磐自動車道 新地ICから約10分(約8km)
タクシー:相馬駅から約25分

2 鹿狼山山頂からのご来光

15分ほどの最後の急登を登りきればそこはもう山頂。山頂には鹿狼山神社の社が建っていました。鹿狼山からの眺望は素晴らしく、目の前に広がる松川浦はもちろん、条件が良ければ遠く宮城県の金華山まで望むことができるそうです。
また、「日本一早い山開きの山」としても有名で、山開きの日はなんと元日!毎年、ここから望む太平洋のご来光を目指して2,000人以上の登山者が集まるとか。1月のこの日、北風が冷たい鹿狼山山頂でしたが、杉の木立の間から見えた夜景と青白い大海原の断片は気持ちを清々しくさせてくれました。

朝焼けに誘われて足早に石段を下り鳥居をくぐると、新地町の全貌が目に飛び込んできます。初対面の町と山の景色が、刻々と色を変えながらドラマティックな時間を演出してくれます。浜通りの朝景色の奥から、雲の切れ間に力強く昇る御来光がとても印象的でした。

コースタイム

蔵王展望コース登山口 - [25分] - 真弓清水コース分岐 - [25分]- ケヤキの森コース分岐 - [20分] - 鹿狼山山頂 - [15分] - ケヤキの森コース分岐 - [20分] - 真弓清水コース分岐 - [20分] - 蔵王展望コース登山口

鹿狼山の登山コース紹介や観光についての情報はこちらにも掲載しております

鹿狼山イメージ

浜通りエリア

鹿狼山 かろうさん 430m

難易度:
初級
歩行時間:
1時間50分
おすすめ時期:
1月~6月初旬/9月下旬~12月

3 新地町の復興風景と直売所

下山後は、朝8時半から開店するしんち地場産市場あぐりやを目指します。地元のおかあさんの活気の中で採れたての新鮮な野菜を物色し、特産品のニラとイチジクの加工品をお土産に購入。

その足で新地駅周辺の復興風景に触れ、釣師地区へ車を走らせます。海沿いはまだ震災の爪痕が残っていた場所もありましたが、少しずつ緑地づくりを進めているそうです。登山を通じてこうして実際に訪れることが復興支援に繋がるのかもしれませんね。

スポット情報

しんち地場産市場 あぐりや

住所:
相馬郡新地町小川字ソリ畑27
電話:
0244-62-5220
営業案内:
8:30~18:00/1月1日・2日・3日休み
URL:
新地町WEBサイト

4 鹿狼の湯と松川浦

旅の締めくくりに、鹿狼山の麓にある鹿狼の湯へおじゃまします。鹿狼山へ登る樹海コースと展望コースの登山口に位置し、宿泊もできるので、ここを拠点にする登山も良いでしょう。冷え切った身体をじんわりと温めてくれる露天風呂からは、太平洋の大海原と浜通りの風景を堪能することができます。

お風呂でのんびり過ごしていたら丁度お昼時になったので、少し足をのばして、松川浦のお食事処たこ八へホッキ飯を味わいに行きました。新鮮なホッキ貝がたっぷり乗ったどんぶり飯は、柔らかな歯ごたえで濃厚な味が楽しめました。
あっという間のご来光登山半日コースでしたが、福島の今を記憶に残せた印象深い旅になりました。

スポット情報

鹿狼の湯 かろうのゆ

住所:
相馬郡新地町杉目飯樋50
電話:
0244-63-2617
営業案内:
日帰り入浴 大人660円、小人330円、幼児110円
URL:
新地町WEBサイト 
スポット情報

お食事処 たこ八 おしょくじどころ たこはち

住所:
相馬市尾浜字原228-25
電話:
0244-38-8808
営業案内:
[昼の部]11:00~15:00(ラストオーダー14:30)
不定休
URL:
お食事処たこ八 

お立ち寄りスポット

新地三清水

伊達政宗の孫の名前に由来する「右近清水」、地酒鹿狼山にも使われている「いっぱい清水」、かつての簡易水道を復元させた「真弓清水」の3か所が新地町内にあります。
※写真は左上から時計回りに右近清水、いっぱい清水、真弓清水

右近清水:相馬郡新地町谷地小屋字菅ノ沢二地内
いっぱい清水:相馬郡新地町福田字一ツ滝55-8
真弓清水:相馬郡新地町福田真弓字原畑274の1

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パン・洋菓子 ボヌールやすひろ66

鹿狼山を日の出登山した後に寄れるのが嬉しい。鹿狼山とネーミングされたボリューム満点なパンなど種類もたくさんあります。商品はすべて無添加とのこと。

相馬郡新地町谷地小屋字北狼沢11-75
9:00~16:30 土曜、夏季休暇、年末年始
新地町WEBサイト(ボヌールやすひろ66)

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あんこ地蔵(二羽渡神社)

お地蔵様としてはその大きさに圧倒される。毎年、お地蔵様を建立した家山(かざん)和尚の命日あんこを塗られるからか、お顔に人々の思いが滲み出ています。

相馬郡新地町小川二羽渡46
新地町WEBサイト

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スポットマップ

周辺スポット

コース中に登場しているスポットのおさらい

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