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登山と旅のコース案内

会津エリア日帰り

会津のマッターホルン蒲生岳と天然炭酸水

ライティング・カメラ:宇佐美博之

福島県南会津郡只見町にそびえ立つ標高828mの鋭峰、蒲生岳。低山ながら険しく尖った山容から「会津のマッターホルン」と呼ばれています。急峻な山ならではの岩場、鎖場のエキサイティングな登降、山頂からの展望はもちろん、山の裏側に広がるブナの森では木漏れ日の中の森林浴が楽しめます。

  • 1蒲生岳登山
  • 2久保コース
  • 3鼻毛通し
  • 4蒲生岳山頂
  • 5小蒲生コース下山
  • 6ブナ交流広場
  • 7天然炭酸水
  • 8四つの共同浴場

1 蒲生岳登山

只見線の会津蒲生駅近くにある駐車場を起点に、コースタイム3時間の周回登山に出かけました。蒲生岳は低山の部類に入りますが、コース内には山の楽しみが凝縮されていて、飽きることがありません。山の湧き水で喉を潤し、岩場をよじ登れば、360度の大展望広がる山頂。眼下には蛇行する只見川沿いに、只見線の線路や鉄橋がジオラマのように広がります。山の北側にはブナの森が広がり、尾根上の岩場とは違う表情で楽しませてくれるでしょう。

2 久保コース

会津蒲生駅横の踏切を渡ると直ぐに、登りの久保コースへと入ります。登山口へと入る分岐で、田んぼ側にキンキンに冷えた「上原清水」という湧き水が湧いているので(看板あり)、水筒を満タンにしましょう。甘い水で喉を潤しながらの山旅は気分が良いものです。

木漏れ日のブナ林を登り、足下が岩場になる頃から、只見川の流れや山頂の岩壁の存在感が大きくなります。道は徐々に高度感を増しながら、まるで空へと向かっているかのようです。

3 鼻毛通し

久保コースの終盤、ひときわ存在感を放つ場所がにあります。分岐で左右のコース選択が出来るのですが、今回は左コースへ。鎖やロープの掛かる急登とトラバースが蒲生岳の核心へと導きます。

途中、ひと際目立つ岩峰を貫くように穴が開いている「鼻毛通し」でひと休み。頂上まであとひと登り、風穴からのひんやりとした風がたまりません。

4 蒲生岳山頂

会津のマッターホルンの頂上は360度の大パノラマが広がり、福島県の名峰が一望できます。眼下に目を移せば、緩やかに蛇行するエメラルドグリーンの只見川。そこに並行する只見線の線路や鉄橋がまるでジオラマのようです。ゆったりとした流れの只見川とともに暮らす人々の気配が感じられる景色と雄大な山並みとのギャップこそが、蒲生岳、会津のマッターホルンの最大の特徴ではないでしょうか。

山頂パノラマフォト

5 小蒲生コース下山

山の裏側へと下る小蒲生コースで下山します。北側の斜面にあるこの登山道では、山頂付近から鎖やロープを使う場面が多く、一気に標高を下げていきます。細い尾根も続き、転倒や滑落には十分に気をつけたいコースです。まさに会津のマッターホルン。

蒲生岳登山についての注意事項

蒲生岳は800mクラスの低山ですが、山頂直下は鎖場の連続する岩場の登降となります。傾斜がきつい為にトラバースを繰り返しながらの岩場となるので、特に雨天時などはスリップ、転倒には注意が必要です。
小蒲生コースは上級者向きのコースです。初心者は経験者と同行の上、鼻毛通しコースの往復をオススメします。

6 ブナ交流広場

エキサイティングな下りがひと段落すると、東北らしいブナの森に入ります。ブナ交流広場から先は木漏れ日の美しい道が南西方向へと延び、ミズナラの巨木の中を歩いていると、ついさっきまでの岩場の事を忘れてしまいます。

風穴や白糸清水、盛夏の虫の啼き声に包まれた森にひと時の涼を感じながら、蒲生川沿いの登山口へと下ります。

コースタイム

駐車場 - [5分] - 久保登山口 - [45分]- 分岐点 - [35分] - 蒲生岳 - [35分] - ブナ交流広場 - [30分] - 小蒲生岳登山口 - [15分] ‐ 久保登山口 - [5分] - 駐車場

蒲生岳の登山コース紹介や観光についての情報はこちらにも掲載しております

蒲生岳イメージ

会津エリア

蒲生岳 がもうだけ 828m

難易度:
中級
歩行時間:
2時間50分
おすすめ時期:
5月中旬~6月/9月~10月

7 天然炭酸水

蒲生岳登山の後に是非とも立ち寄りたいのが、奥会津金山町大塩地区にある「大塩炭酸場」です。ここは天然炭酸水の湧く井戸があり、ポコポコ湧き出る井戸水を半信半疑で汲み上げて飲んでみると、「シュワっ」と感じる爽やかな味の炭酸水に驚くでしょう。この炭酸水は明治時代から世に知られ、海外に輸出されていたこともあるそうです。歴史と大地のエネルギーを感じられる不思議な井戸水をボトルに詰めて旅を続けます。

8 四つの共同浴場

蒲生岳の山旅のシメに金山町共同浴場巡りへと向かいました。大塩・湯倉・八町・玉梨の4つの個性的な温泉の中でも、大塩と湯倉の2つの湯は違いを楽しむのにおすすめです。湯倉のお湯は飲んで美味しいお湯で、お味噌汁に近い感覚。大塩の湯は肌に優しい感じがあり、汗を流すのにベストでしょう。
夕暮れ時には只見川に立ち昇る川霧の紅く染まる表情にうっとりしながら湯につかり、旅の余韻に浸りながら、幸せな山旅の終りを実感します。

9 まとめ

「会津のマッターホルン」といわれる蒲生岳の標高はわずか828mですが、山の魅力が詰まった最高に楽しい日帰りコースです。麓にある数多くの魅力的な温泉を起点に、季節ごとに魅せる岩峰とのコントラスト豊かな景色が楽しめるのも蒲生岳の魅力。また、寒くなる季節には天然炭酸水はもっと美味しくなるそうです。

お立ち寄りスポット

道の駅 奥会津かねやま

ゆったりと流れる只見川沿いにある道の駅。こちらでは敷地内でも栽培されている奥会津金山赤かぼちゃを使った「赤かぼちゃソフト」がオススメ。ほっこりとした甘さがたまりません。

大沼郡金山町大字中川字居平949-8
9:00~17:30
年中無休(12/30~1/2は休業)
道の駅 奥会津かねやま

道の駅 奥会津かねやまイメージ

民宿たつみ荘

大塩温泉共同浴場の隣に位置する民宿。女将さんの心温まる手作り料理が自慢のお宿です。

大沼郡金山町大字大塩字休場3106-2
0241-56-4158
民宿たつみ荘

民宿たつみ荘イメージ

大塩温泉共同浴場

金山町には個性派揃いの共同浴場が点在します。その中でも塩化物.炭酸水素塩泉のぬるめのお湯は登山後の身体には優しく感じられます。

大沼郡金山町大字大塩字休場3103-1
4~10月 7:30~20:00/11~3月 8:30~20:00
協力金 400円以上
金山町観光情報ガイド

大塩温泉共同浴場イメージ

湯倉温泉共同浴場

金山町にある共同浴場の中でもパンチのあるお湯がこちら。塩化物.硫酸塩泉の熱めのお湯は飲んでも美味しい驚きの温泉です。

大沼郡金山町大字本名字上ノ坪1890-4
4月~11月 7:00~20:00/11~3月 7:00~19:00(日・木曜日は定期清掃のため18:00まで)
協力金 300円
金山町観光情報ガイド

湯倉温泉共同浴場イメージ

スポットマップ

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